個人宅の庭を一般公開する「つくばオープンガーデン&マーケット」が5月14日(土)と15日(日)の両日、つくば市やその近郊で行われる。各々が趣向を凝らし丹精して作り上げた自宅の庭を披露するほか、来訪者から100円の協力金を募り一部を福島県の被災地へ寄付するなど社会貢献にもつなげる。
同イベントは2002年、つくば市松代の田中公子さんら3人のご近所仲間でスタートした。田中さんは小さい頃から花や緑が好きで、戸建てへの引っ越しを機に本格的に庭作りに着手。
そんな中、イギリスの英国慈善団体ナショナル・ガーデン・スキームが発行する「イエローブック」の存在を知る。
これは普段は非公開の個人宅の庭の公開日時などを記載したガイドブックで、愛好家らは冊子を片手にオープンガーデンを巡り入場料などを寄付に充てるというもの。「庭を育てるだけでなく人に見てもらう喜び。さらにそれが誰かの支援につながる取り組みに新鮮な驚きを感じました」とオープンガーデンの企画の発端を振り返る。
花好きの仲間に声を掛けてスタート。徐々に口コミなどで話題になり、例年数百人が訪れるつくば市の初夏の風物詩に成長しつつある。
21回目を迎える今回は12人が参加。各庭にテーマが設けられており、田中さんのオープンガーデン(つくば市松代3-11-28)は「小さな池とせせらぎのあるバラと宿根草の庭」。「お花談義やよもやま話など、庭主と来訪者との交流の場につながれば。庭作りのノウハウなど情報交換の場としても楽しんでもらいたいです」と期待する。
今年からは県外で暮らす3人の息子がHPやチラシ作成などを手伝うようになった。長男の裕之さんは「母ががんばっているので広報などできることは手伝おうと兄弟に呼び掛けた。参加してくださる方が分かりやすい環境作りと併せて、自分たちと同世代の人たちにイベントをPRしたい」。生まれ育ったつくば市への恩返しの気持ちを込め、オープンガーデンが市の活性化につながればという思いもある。
主催者の一人、篠原昭子さんの自宅(つくば市松代2-22-8)では、オープンガーデンと併せて布小物やアクセサリーなどハンドメード雑貨のマーケットを開催する。売り上げの一部を被災地に寄付するほか、ウガンダの母親たちが製作したアクセサリーの販売やパレスチナの女性を支援する活動グループも参加。「マーケットでしか会えない仲間もいるので楽しみ。年に一度のコミュニケーションの場になっています」と当日を心待ちにする。
公開日時や参加方法は会場により異なる。詳細は「つくばオープンガーデン」で検索。オープンガーデンは黄色いリボンが目印。小雨決行。問い合わせはHP内の問い合わせフォームで。
* 問い合わせの際は「常陽リビングのホームページを見た」とお伝えいただくとスムーズです。