Joyoliving News : 2021年09月06日掲載

懐かしのあの頃にタイムスリップ

9月11日、常総市で野外上映祭「懐かシネマ」開催

戦後、常総市宝町商店街で栄えた映画館「宝来館」の跡地で9月11日(土)、7回目となる野外上映祭が開かれる。企画するのは映画館元オーナーの長男である東郷治久さん(73)や地元の商店主・羽富都史彰さん(61)ら有志。かつての賑わいを取り戻そうと「一夜限りの復活映画祭・懐かシネマ」と銘打ち2014年にスタートした。年に一度の宝来館復活は、当時を懐かしむ市民を元気付けると同時に地域の歴史や文化を再認識するきっかけにもなっている。

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会場の宝来館跡地で手描きの看板絵と
(左から)羽富さん、井桁さん、東郷さん

「カミさんと初めて手を握った」「父ちゃんの自転車の後ろに乗って観に行くのが楽しみだった」「ここでプロポーズした」「授業を抜け出して任侠映画を観に行ったなぁ」―。

毎年、「懐かシネマ」の来場者から宝来館での思い出が次々に語られ、「涙が出た」「また来年」と笑顔で帰っていく姿に「やめられなくなっちゃって」と東郷さんと羽富さん。


常総線水海道駅から北に伸びる宝町商店街のシンボルだった宝来館は、東郷さんの両親が1946(昭和21)年、明治から続く芝居小屋を買い取り映画館に改装して開業した。

戦後の貧しい時代に唯一の娯楽を求めた人々が押し寄せ、連日超満員の盛況ぶり。53年の「君の名は」公開時は水海道駅まで約200メートルの行列を作ったという。

一時は県内各地に17館まで拡大したが、テレビの普及により客足が減り73年に閉館。83年に取り壊された。

楽屋で産声を上げ幼少期を宝来館で過ごした東郷さんは「映画は見放題。チャンバラが好きでね。小学校の映画鑑賞会が自宅なのは妙な気分でした」。

40歳で父の後を継ぎ、つくば市内でホテルや専門学校を営む会社の代表に就任後は、映画産業の栄枯盛衰を肌で感じた経験を生かし経営の多角化に力を入れてきた。

写真2

(左)大正時代の宝来館 (右)昭和30〜40年代の宝来館

そんな思い出深い宝来館の復活を持ちかけた羽富さんは愛知県名古屋市出身。跡地の前に構える婦人服店に婿入りし、先代からかつての賑わいを聞いてきた。

地域に溶け込もうと歴史を学び、街おこしの一環として昭和期の水海道の様子を伝える写真展を開いたところ、宝来館を懐かしむ声の多さに驚愕(がく)。

「まさに街の宝。映画ロケ地としての実績もある常総市でこれを見過ごしてはもったいない」と、2014年春の「千姫まつり」前夜祭として1回目の「懐かシネマ」を決行。

上映作品は美空ひばり主演「千姫と秀頼」。跡地に巨大スクリーンを設営し、約40年ぶりに銀幕がよみがえると用意した席はまたたく間に埋まり、立ち見が出るほどの盛況に胸を熱くした。

当初は文字通り「一夜限り」のつもりが、次回を望む声に押され継続を決意。2015年10月に企画した2回目は、関東・東北豪雨による水害で羽富さんの店も被災したが1カ月後に商店街の「復興」を掲げ実現した。

その後、避難所になった水海道あすなろの里での出張上映の話が行政から舞い込むなど活動は徐々に浸透し、翌年以降は市内で撮影された「あかね空」や活動弁士・沢登翠さん解説による無声映画などを上映。

シニアの婚活を描いた「燦燦―さんさん―」を上映した2018年には出演者の山本學さんによる舞台挨拶も実施した。上映会では、中学卒業後に15歳で宝来館に就職した映画看板絵師の井桁豊さん(86)が毎回手描きの看板を制作。昭和レトロな雰囲気の再現も人気を後押ししている。

東郷さん、羽富さん、井桁さん3人の友情と情熱で続けてきた上映祭も今年で7回目。

「私たちも高齢化してきましたけど、あと3回は続けたい」と意気込む。今回はアンケートで人気の高かった石原裕次郎主演「銀座の恋の物語」を上映する。

第7回 一夜限りの復活映画祭 懐かシネマ

会場/宝来館跡地
(常総市水海道宝町2736-2・ロコレディ駐車場)
9月11日(土) 午後6時上映開始(4時開場)
※少雨決行(荒天時は9月12日(日)に順延)

  • 駐車場は常総市役所または同市図書館、市民の広場、水海道駅前有料駐車場を利用
  • 来場時はマスク着用、検温・消毒の協力を

■問い合わせ TEL.0297(22)1377/ロコレディ内事務局
(午前10時半〜午後5時半、水曜定休)

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