去る2月13日に茨城県内で発生した最大震度5弱の地震は東日本大震災の記憶を呼び起こし、翌日のホームセンターは防災グッズを買い求める人で混雑した。間もなく東日本大震災から10年。改めて災害の備えを確認すべく、つくば市で防災講座「つくばセルフ防災ラボ」を主宰する災害対策インストラクターの橘敦子さんに話を聞いた。
防災とは発生「後」を想像して発生「前」に備えること。
物資の準備はもちろんですが、発災の渦中や災害後の状況をシミュレーションするなど「気持ちを備える」ことも大切な防災です。
被災したら、まずは自分を守る「自助」。そして、家族や近所同士で協力して命を守る「共助」で命をつなぎ、国などの「公助」が届くまでの72時間を生き抜けるよう備えましょう。
生き残るためにもっとも大切なことは「落ち着くこと」。
人はパニックになると思わぬ行動をしてしまうもの。
生きるために必要な要素は
「水」「体温」「食」「火(光・熱)」「空気」の5つです。
では、この5つに優先順位を付けてみてください。
優先順位が分かれば自ずと備えるべきものが決まります。
※解答は後述
特に地震はどこで遭遇するか分かりません。
自宅に防災バッグを準備したり、食料や日用品などの備蓄をしている人は多いと思いますが、外出先で被災した場合を想定したことはありますか?
私は通常の外出用(写真1)と、都内に行くなど通常よりもコンパクトにグッズをまとめたポーチ(写真2)のどちらかを必ず持って外出します。
職場や通勤通学中、小さなお子さんがいる場合は公園など頻度の高い外出先で被災した場合のリスクに備えることも大切です。
家族構成や生活スタイルに合わせた防災グッズは、準備するだけではなく実際に使ってみることが大事です。
食料品はぜひ一度食べてみてください。
特に防災食は非常時の“心の栄養”になるような、食べて元気が出るちょっと高価な物や好物を備えておくことをおすすめします。