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2019年5月20日(月)

店子へ創業支援、市街地の活性目指す

土浦駅前の「横丁」オープン3カ月

土浦駅から徒歩5分の複合テナントビル「つちうら横丁」がオープン3カ月を迎え、徐々に入居者を増やしている。市中心市街地活性化基本計画の認定を受けた民間主導の事業で、家賃補助などで創業を支援。中心市街地の空き店舗減を目指し、将来的な店子(たなこ)の独立を後押し。店舗同士のゆるやかなつながりも生まれている。


「きょうのお客さんはどう?」と店舗スタッフに声を掛ける塚アさん(左)=土浦市桜町

土浦市役所から北西に延びた通りの先にある複合テナントビル「つちうら横丁」は、今年2月に全17区画中7店でオープン。現在は10店に増え、今月末までに2店が仲間入りする。

街並みを眺めながら食事が楽しめるバルコニー席や市内の名所や歴史を紹介する写真コーナーも常設され、各店舗では名産品のレンコンを使ったメニューを提供している。

義理と人情

カフェ、ラーメン店、居酒屋、バーなどが集う横丁の仕掛け人は、地元商工会議所青年部でさまざまな街おこしイベントに携わってきた塚ア雅之さん(49)。塚アさんにとって「横丁」は古き良き土浦を思い出させる場。約20年前、仲間と飲んだ駅周辺の居酒屋は「しょうゆを切らすと店主が隣の店から借りてくるなど人間味あふれる場だった」。近年中心市街地に空き店舗が目立ち、更地が駐車場になっていくのを寂しく感じていた。3年前、青年部出向活動の中で全国150カ所ほどの市街地を見て回った。昭和の哀愁が漂う新宿の「思い出横丁」、そこでしか味わえない酒と料理を提供する宇都宮の「屋台横丁」などからヒントを得て2017年2月、プロジェクトが始まった。

約600平方メートルの駐車場を活用し建物中央にT字の通路を配置。各テナントは初めて店を持つ人が切り盛りできる5坪と7坪に設定した。空間設計は自身のなりわいだけあって順調に進んだが建築は専門外。青年部の仲間に協力を募り「みんなのもの」という意識の共有を図った。

市への事業申請をバックアップした土浦商工会議所の菅原伸司さん(41)によると、横丁は中心市街地のにぎわいや雇用を創出する施設という位置づけ。条件を満たせば開業支援で1年間家賃の半額補助などが受けられ、希望者には開業手続きや補助金などの情報も提供。「ここで経験を積み、いつか中心部の広い店舗で開業してほしい」と期待を込める。

課題はPR


(1)スイーツのセレクトショップ(2)昼は定食、夜はおでんとお酒が楽しめる店(3)明かりがともると風情が増す

店子は初心者から経営ノウハウのある事業者までさまざま。市内で茶専門店を営む来栖昌之さん(47)は、20〜40代の女性をターゲットに日本茶や自家焙煎コーヒーを手軽に味わえるカフェを出店した。条件が合わなかったため補助対象外だったが、自社製品を幅広い年代にPRしたいと開業を決断。最近テナントの存在を知った客もいるといい「課題は横丁全体での販促イベント開催では」と話す。

テナントでは今後、各店が共存できる事業組合の設立、サイクリング客に向けた優待サービスや外国人専用W@—F@の整備のほか、地元JAと連携したレシピ開発なども計画している。

開所から3カ月。人間味にあふれたかつての横丁をほうふつとさせる動きも出ている。塚アさんは「最近は他店からの持ち込みや出前歓迎の店が増えてきた。店舗入居率が8割を超えると生まれる相乗効果にも期待している。横丁が盛り上がれば桜町や駅周辺全体に波及すると思います」と話している。

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