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2018年10月22日(月)

母として監督として「育てる」責任胸に奮闘中

つくばユナイテッドSun GAIA 都澤 みどりさん

11月10日(土)に開幕するバレーボール男子V2リーグつくばユナイテッドSunGAIAを率いる都澤みどりさん(40)は、リーグ唯一の女性監督。チームの礎を築き、志半ばで他界した父からチームを引き継いで約3年。理事長として監督として、そして一児の母としての責任を胸にチームもわが子も育てている真っ最中。亡き父が理想としたチームを目指し、日々奮闘している。


子育ては「無理せず周りに頼りながら」。時には長男と出勤することも

 

バレーボール一家の三女としてつくば市内で生まれた。幼少期から競技を始め、強豪土浦日大高では厳しい練習に音を上げそうになり、新人戦連続優勝を途絶えさせてしまったことも。

しかし、競技をやめたら当時筑波大バレーボール部監督で中垣内祐一らスター選手を育て上げた父の凡夫(ただお)さん(享年66歳)に迷惑がかかるかもしれないという責任感から歯をくいしばった。

 

家族のようなチーム

大学では1999年東日本インカレで優勝。普段から献身的なサポートをしてくれた控えの選手のために戦おうとレギュラーメンバーが結束し、団結力で勝ち取った優勝だった。

2001年には、日立佐和リヴァーレ(現日立リヴァーレ)に入部。社員による応援など熱気に満ちたホームゲームに心引かれ入社したが、午前は仕事、午後は練習の生活の中で、理想と違う毎日に思い悩んだことも。ある日先輩に相談すると「辞めるときはチームを好きになってもらいたい」と言われ、はっとした。仕事をしながら大好きなバレーが続けられる、会社を挙げて応援してもらえるなど、自分がどれほど恵まれているかに気付かされた。

中心選手になるにつれ、後進育成にも自然と意識が向きプレーはもちろん、練習態度もアドバイス。06年、全国から強豪が集結する大会で準優勝を置き土産に引退。部員減少もあり存続が危ぶまれたチームを見過ごせず、2年後にコーチ兼選手として復帰し、34歳まで後進の育成に励んだ。

なくしてはいけない

その後は会社で事務職に専念していたが、14年からは父が創設したサンガイアの仕事を週末だけ手伝うことに。年末、もうすぐチームが10周年という矢先に病に倒れた父は、年明けに帰らぬ人となった。

屋台骨を失ったチームを心配して翌日のホームゲームに足を運んだ。誰もが首位を走る相手チームが優勢と見る中、試合は接戦に。選手のプレーや表情は気迫にあふれ、一進一退の試合展開に会場は一体になった。体育館内が勝利に沸く光景は、大学時代に経験した団結力や社会人時代に味わった試合会場の熱気を思い出させた。「父が築いたこのチームをなくしてはいけない」と決意した。

父の背中追いかけ


今シーズンのスローガンは選手間で意見を出し合い「結束」に決めた

15年6月に理事長、翌年からサンガイアの監督に就任。現役時代、父から直接指導を受けたこともなく、指導者としてのノウハウやチーム創設の思いも詳しく聞いたことはなかったが、気付けば父の講義映像を収めたDVDや論文を参考にチームの戦術を練り、コーチングについて考えている自分がいる。「街のシンボル」「地域を盛り上げ愛される」「子どもに夢と希望を与える」という父から引き継いだ創設方針を追い求める日々は今も変わらない。

就任当初、選手にヒアリングを行うと生活の不安も打ち明けられた。「それならば少しでも環境を良くしよう」と自ら地元企業を回って選手の就職先やスポンサー探しに奔走。顔が見える関係性を築くため、以前は郵送だった会報もできる限り訪問して手渡し。監督業では戦術面の指導はもちろん、時にはファンサービスについて選手と話し合い、ちびっ子ファンとの接し方などアドバイスすることもあるが、「上から目線の声掛けにならないよう心掛けていますね」。

今年7月には長男が誕生し、9月からは少しずつ現場にも復帰。父は自身のプレーに過剰に干渉せず、いつも静かに話を聞いてアドバイスをくれ、負ければ「試合前の生活態度を見ていて心配だった」と、娘をいつも見守り、途中で口を出さなかった。「私の息子がバレーをやったら?きっといろいろ言っちゃうだろうな」

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