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2018年8月17日(金)

乗り越えた先に見えたもの

陸上・世古 和さん

8月18日にインドネシア・ジャカルタで開幕するアジア競技大会女子400メートルリレーに、つくば市在住の世古和(せこ・のどか)さん(27歳、乗馬クラブクレイン所属)が出場する。乗馬で培ったバランス感覚に加え、平常心で競技に臨もうとメンタル面も強化。154センチと小柄ながら持ち味のスタートダッシュを武器に、晴れ舞台を駆け抜ける。


休日は、つくば市内でショッピングしたり、映画鑑賞や料理でリフレッシュ

 

去る6月23日に山口県で行われた日本選手権。アジア大会の代表選考を兼ねた100メートル決勝には、2016年まで7連覇の福島千里、昨年頂点に立った市川華菜など国内の強豪が勢ぞろいした。

緊張感みなぎる本番直前、「相手が誰か」は意識しないようにした。結果は自慢のスタートダッシュを武器に、追い風0.8メートル、11秒64で初優勝。レース直後は実感が湧かなかったが、たくさんの祝福メールに「優勝したんだ」と感じた。

 

挫折して強くなる

1991年、三重県に生まれた。7歳で器械体操、9歳で陸上競技を始めたが、中学2年の春、練習中に跳馬の着地に失敗。胸椎を4本折る大けがを負った。1カ月間の絶対安静、運動できるまで半年を要し、体操の道は泣く泣く諦めた。ショックは大きく、けがが癒えた後もふさぎ込んだ。そんなある日、見かねた両親の勧めで乗馬を体験。最初はしがみつくのに精いっぱいだったが、気持ちをくみ取ってくれる馬に次第に心がほどけていった。

その後、進学を見据えて入部した陸上部で頭角を現し、陸上の名門宇治山田商業高校を経て筑波大学に進学。入学当初は関東インカレの400メートルリレーで関東学生記録と大会記録を塗り替えて優勝に貢献、日本選手権でも100メートルと200メートル入賞などの活躍を見せた。

輝かしいスタートとは裏腹に、初めての一人暮らしで食事や体重の管理に苦労した。「どちらかといえば当時の私は完璧主義。節制し過ぎた反動で食べ過ぎて自己嫌悪に陥り、成績を落として…悪循環でした」。肉離れなど相次ぐ故障で結果が残せず、3年の夏に限界を感じて一度は帰郷。「やめたいならやめてもいい」と迎えてくれた母や「気楽にやろう」「戻っておいで」と声を掛けてくれたチームメートの存在に励まされ練習に復帰した。

時を同じくして続けていた就職活動も実を結んだ。入社前研修での乗馬は心を癒やしてくれただけでなく、バランス感覚も養ってくれた。4年の夏に100メートルで自己ベストを更新、続く日本インカレでは当時の学生歴代8位タイの記録で、初の大学日本一に輝いた。好記録が続き、「陸上を続けたい」と会社に打ち明けると、トントン拍子に道がつながった。

走る=楽しい


憧れは福島千里選手と木村文子選手。「生活面の自己管理や代表選手としての姿勢に憧れます」

就職してからは、半日事務の仕事や営業前の馬の世話などを行い、午後からは母校筑波大学グラウンドで大学時代からのコーチの指導の下、汗を流す。時には地方や海外での合宿に参加するが、印象的だったのは2015・16年の米アリゾナ州での合宿。世界中のトップ選手が集まる中で練習メニュー作りなど技術面も学んだが、それ以上に海外選手が走ることを楽しみ、自身を高める姿勢に触発された。「彼女たちは休みの日はしっかり休んで、しっかり遊ぶ。オンオフの切り替え方も大きな学びでした」。

少しずつ陸上への向き合い方も変化し、「誰かに負けたくない」から「自分に勝ちたい」と思うように。スタートダッシュや足の運び、腕の振り、乗馬で培った体幹など技術面に加えメンタル面の向上で、今回の代表の切符を勝ち取った。「困難もあったけど、今は走ることが楽しい。陸上に限らず、諦めずに打ち込めば経験が生きてくるんですね」

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