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2016年12月19日(月)

救済の忍性、宝篋山にあり

来夏、生誕800年で市民有志ら銅像建立

鎌倉時代、つくば市小田の宝篋山(ほうきょうさん)中腹で病人の救済にあたった良観房忍性(りょうかんぼうにんしょう)の功績を後世に伝えようと、地元のNPOやボランティアが銅像の建設計画を進めている。設置は中腹に整備した「忍性記念・極楽寺公園」内を予定し、彫刻家の小張隆男さん(土浦市)が制作する。忍性生誕800年の来年夏の完成を目指し、現在資金援助を呼び掛けている。

救済に身を投じて


小張さん(左)制作の「忍性習作」と発起人代表の東郷さん

良観房忍性は1217年(健保5)、大和国城下郡屏風里(現奈良県磯城郡三宅町)の生まれ。幼少から文殊信仰と行基の崇敬に親しみ、早世した母の遺志通り16歳で額安寺に入り出家。22歳から西大寺の叡尊上人に師事し、常施院を建立して病人を収容したほか師と共に文殊信仰の高揚と戒律復興に尽力したとされる。

日本初の仏教通史『元亨釈書』には、ハンセン病患者を背負って毎日町まで送り迎えしたという話も残り、生涯を貧者と病人救済に捧げた。

1252年(建長4)36歳の時に関東に赴き、常陸守護職・小田時知の知行所だった宝篋山中腹の常陸三村寺(極楽寺)を拠点に布教に努めた。三村寺周辺には尼寺や薬師堂神宮なども建てられ、山頂には宝篋印塔を建立。「山頂から見える範囲に住む人間や動物などあらゆる命を極楽浄土に導きたいと願ったようです」と、NPO法人小田地域振興協議会事務局長で忍性顕彰プロジェクト発起人代表の東郷重夫さん(67)。

約10年にわたって三村寺に居住した忍性は、1261年(弘長元)北条重時の招へいによって鎌倉に移り、地獄谷に極楽寺を創建して布教と救済に身を投じる一方で架橋や造路などの土木事業も手掛け、1303年(嘉元元)に87歳で死去した。

掘るほどに深い歴史

「若い頃は興味がなかったけど、歴史を調べてみると実はすごい人だったんだと興味をひかれました」

東郷さんは50歳の時、地域有志が運営していた「小田の歴史を語り継ぐ会」(現在は解散)に誘われ会員に。小さい頃からの遊び場が中世には常陸国の中心地といわれたという歴史を知り、がぜん郷土愛に目覚めた。58歳で仕事を辞め、語り継ぐ会会員や地元有志で2006年にNPOを発足し、つくば市と協働で荒れ放題だった宝篋山を切り開くようにしてハイキング道を整備。翌07年には休憩所も開所し、登山者の交流を図りながら地域の歴史を伝えてきた。「初めは、近くに筑波山があるから宝篋山に来る人なんかいないよと周りから言われましたが、今では年間約15万人が訪れる人気の山になりました」。

そんな中、忍性生誕800年を前に奈良国立博物館で特別展(9月に終了)が開かれ、映画「忍性」(和泉元彌主演、秋原北胤監督)の上映も始まるなど一躍注目度が高まり、この機に宝篋山との関わりや歴史も伝えなければと有志で顕彰プロジェクトを立ち上げた。

鎌倉に顔を向けて


銅像設置予定の極楽寺公園

銅像を制作する小張隆男さん(68)は、過日開いた個展で忍性像の習作を展示。「実物は屋外設置ですから身長170から180センチぐらいの大きさに造る予定です。病人を背負って鎌倉の方角に向けてね」と構想を練る。

設置予定の極楽寺公園は土地所有者とボランティアの宝篋山整備隊が伐採・整備を手掛け、しだれ桜や山ツツジなどを植栽。藤棚や東屋も設置して登山者の憩いの場になっている。

「公園は地主さんの厚意で整備でき、台座や周辺の整備費用、記念顕彰碑、小冊子などの制作費として1500万円を目標に募金を呼び掛けています」と東郷さん。2017年7月16日の忍性誕生日までに完成させたいと、協力の呼び掛けに奔走している。

■問い合わせ
tel.090(8039)1736/東郷さん

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