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2016年5月16日(月)

ブラフマン、マンウィズら復興ライブ

弱者に寄り添い、自ら動け

2015年9月の関東・東北豪雨から復興しつつある常総市で去る5月1日、茨城ゆかりのバンドが集う音楽イベント「Dappe Rock's(ダッペロックス)」が開かれた。 バンドマンたちが考える「次世代に伝える復興支援の在り方」について、BRAHMANのトシロウとMAN WITH A MISSIONのトーキョータナカが初めて熱い胸の内を語った。


雄叫びを上げる“オオカミバンド”ことMAN WITH A MISSIONのトーキョータナカ=5月1日、常総市橋本運動公園

夏日を思わせる日差しの中、THE BACK HORN、SHADOWS、MUCC、MAN WITH A MISSION、BRAHMANなど5組の熱演に会場が揺れ、歓喜した。

知名度と発信力のある地元アーティストと茨城にゆかりのあるアーティストが被災地へ恩返しする復興支援イベントは通常の音楽フェスとは一線を画し、ノーギャラで入場無料。電源は100%ソーラー発電で、会場で販売したリユースTシャツの売り上げは熊本地震への義援金にも充てられる予定。3月の開催告知と同時にネット上で呼び掛けたクラウドファンディングには約574万円の支援金が集まり、運営費を除く全額を常総市に寄付。

観客を誘導するのは若者ボランティア。自宅が浸水し自衛隊のゴムボートで両親が救出された同市石下地区の男性(39)は、「自分の力は微力だが、あの時助けてくれた皆さんに少しでも恩返ししたい」と笑顔で答えた。

歌う理由が見つかった


トリはBRAHMAN。ボーカルのトシロウは観客と一体になった

ブラフマンのトシロウ(水戸市出身、41歳)は、会場に着くやいなや「街並みがきれいになったね」と当初は水浸しだった辺りを見回し、笑顔を見せた。

5年前の東日本大震災。バンドマンの自分にできる支援をすると「売名行為」と冷ややかな目で見られた。それでも仮設住宅に物資を運び、東北の現状を知り、被災者から感謝されるにつれ心の中で何かが変わった。「その頃、歌う理由が見つからなくて音楽やめようと思ってたから…。被災者に勇気もらったんだよね」。以来、困っている人を助けるのは当たり前になった。

常総の豪雨被災時は群馬のライブ会場から大量のタオルを積み急きょ現地入り。土砂のかき出しや墓石拭きに汗を流す中で、あるTシャツ工場の存在を知った。汚れたTシャツは災害ごみ対象外で廃棄費用が膨大だと知り、数万枚を洗濯・加工し販売する「Tシャツ大作戦」を指揮。現在も余震が続く熊本へも音楽仲間のネットワークを通して支援を続けている。

「被災地への思いとか気高い思想とか、そんなもん何の役にも立たないよ。困っている人を助けない言い訳を探してる暇があったら、現場に行けばいい。すべては行動あるのみ。現場にすべての答えがあるよ」。

バンドマンの使命とは


マンウィズの「FLY AGAIN」でボルテージは最高潮に

マンウィズアミッションのトーキョータナカは、さまざまなボランティア団体から「最近、オオカミバンドのファンをよく見かけるよ」と声を掛けられる。ライブのたびに、災害弱者への支援を訴えてきた。最近ようやく「アナウンス力のあるバンドの使命」をひしひしと実感している。

東日本大震災時、「ボランティアは被災地を知って支援すべき」との確信を持った。岩手県大船渡市の避難所に布団を運び、豪雨被害の常総にはモップとデッキブラシを送った。「被災地には何が必要か」を真剣に考えた結果だった。去る4月の全国ツアー中には熊本市内の避難所や病院を回り、建物倒壊の危険がある家の前で呆然とする被災者の話を聞いた。直ちに必要な支援と息の長い支援を分け、「ニーズは少なくとも本当に困っている人」に向けた最善の支援を考えている。

この日一番の盛り上がりを見せたライブ終盤。ステージから客席に飛び込んだトーキョータナカ。音楽を純粋に楽しむ人の波に揉まれながら「がまだせ!(頑張れ)熊本」と書かれたTシャツを無言で広げた。

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