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2015年07月18日(土)

地域の祭り、続けるために

小田祇園祭 若手が新しい提案

約400年の歴史を持つ筑波山麓の小田祇園祭が、7月18日(土)に行われる。少子高齢化で地域の祭りは全国的に後継者不足だが、小田大獅子保存会では一時の中断を経て復活し、今年で39年を迎える。同保存会の若者が慢性的な「地域頼み」の担ぎ手不足を解消し、地元の祭りを広くPRするアイデアを模索。地域の祭礼を次代に受け継ごうと、着実に一歩を踏み出している。

時代と共に祭りも変化


地区内を練り歩く大獅子

小田祇園祭はつくば市小田の東部区にある八坂神社の祭礼。以前は宵祇園、本祇園(7月20日)、裏祇園と3日間開かれたが、近年は生活スタイルの変化に合わせ日程を変更し、7月の第3土曜日のみの開催となっている。

東部区在住の東郷重夫さんは、「昔は露払いの大獅子を先頭に東部区の神輿、西部区(西町)の山車が集落を練り歩いていた」と懐かしむ。

現在の祇園祭では、中部区の大獅子と東部区の神輿が互いの地区の境界線で激しくにらみ合うのが見どころ。時々ヒートアップすることもあるが、「お互い地区の神様を背負ってっから、そりゃ熱くもなるよ」と胸を張る大獅子保存会の古株、田中徳さん(70)。

それでも、祭りが最高潮を迎えた後は区長同士が互いに酒を振る舞い、最後には「手打ち」をする。

一度は途絶えた伝統

大獅子保存会第18代会長の矢口健太郎さん(38)は「実は大獅子は一度途絶えたことがあるんです」と話す。

大獅子の起源は戦国時代の1560年代にまでさかのぼる。小田家15代当主・氏治が宿敵の大掾氏を破った戦勝祝いとして民衆によって作られ、地区の守護神として無病息災などを願って代々伝えられた。現在の獅子頭は江戸時代の農学者・長島尉信(やすのぶ)が寄進したものとされている。

しかし、長く続いた地域の一大行事も昭和40年代に入ると担ぎ手不足でやむなく中断。十数年後、若手を中心に復活の機運が高まり都内で働いていた田中さんもその時に帰郷。

以後約40年若手の育成に力を入れているが、地域住民だけでは人手が足りない状況は、いまだに続いているという。

自身の殻破った父と祖父


今では「地域の行事に顔を出すのが楽しみ」という小出さん

6月末、中部区の詰所では大獅子制作が佳境を迎えていた。栃木県の思川で採取し乾燥させた水草を丸太と竹で組んだ獅子の背中に仕込み、祭り当日に食事などを用意してくれる家々に配る「魔除けの草」も編む。

仲間と世間話をしながら作業を手伝う小出卓哉さん(22)は子どもの頃、たった一日の祭りのために何カ月も私生活を犠牲にする大人の気持ちが分からなかったという。

高校2年の時にお祭り男だった祖父が亡くなり、父の智博さん(44)に誘われ本格的に祭りに参加。気乗りせず祭ばんてんに袖を通すと、今まで話したこともなかった地域の大人から一人の男として扱われ、「物静かだった祖父が実はガキ大将だった」など初めて聞く家族の話に驚いた。

迎えた本番では地区総出のバックアップと高揚感で胸がいっぱいに。「いつもクールだった」自分が何かに熱くなれることが新鮮で、地域の一体感を全身で感じた。

昨年は神輿職人の祖父を持つ筑波大生に誘われ、人手不足に悩む全国の祭りに駆けつける団体「明日襷(あしたすき)」に所属。東日本大震災の被災地や遠くフランスでもパフォーマンスを披露した。

また、自ら「お祭りタレント」と称して東京ボーイズコレクションにも挑戦。「自分が有名になることで故郷の祭りを広くPRしたい」と活動するほか、動画サイトでの配信や留学生の担ぎ手を募り「帰国しても祭りをきっかけに再び日本に来てもらえれば。そして、世界とつながる祇園祭にしたい」と夢を語る。

大獅子復活の原動力となった世代の多くは引退したが、「僕の殻を破ってくれた祭りに感謝し、少しでも地域に恩返ししたい」。

小田祇園祭は7月18日(土)に開催。神輿と大獅子の顔合わせは午後8時〜9時半に行われる。

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