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茨城歴史散歩
[2014-06-11 up]

ビンフォルド邸 - 下妻市

米国人夫妻が暮らした在来工法で建てた洋館


珍しい菱葺屋根と複雑な形状をしたログハウス風の邸宅

サイドカーに乗って伝道するビンフォルド夫妻

県立下妻第一高等学校脇の細い路地を入ったところにある赤いトタン屋根の洋館「ビンフォルド邸」は、日本基督友会の伝道師として来日したガーネーとエリザベス・ビンフォルド夫妻が住んだ家。

水戸で布教活動を開始し、1920年(大正9)にあえて保守的な下妻の地を選び日本基督友会下妻月会を設立。

サイドカーで県西地方を回るというユニークかつ斬新な活動に好奇の目も多かったが、エリザベスは1926年(大正15)に小友幼稚園を開園し地域の幼児教育に尽力。

農村の貧困問題などを話し合う場も設け、住民を招待してクリスマス会や料理教室を開くと「次第に皆からビンさん、ビンさんと呼ばれ親しまれたそうです」と同幼稚園の浅野房雄さん。

1923年(大正12)に建てられたビンフォルド邸は台形の出窓が目を引く洋館で、今は雨漏りや壁の剥離など傷みが激しいものの、質素で簡素な家具や調度品は当時のまま。

「日本人大工を雇い、真壁造りなど在来工法で造られたもの。洋館のお手本がない中で苦労したと思う」と一級建築士の粟野徹さん。
中でも1階のダイニングテーブルは、生活に困って訪ねてきた住民に造らせ手間賃を与えたものという。

戦争の足音が聞こえてきた1936年(昭和11)、夫妻は16年住んだ邸宅を離れ下妻駅から大勢の住民に見送られ帰国の途に。
その後も二人の遺産を小友幼稚園に寄付するなど思い出の地に心を寄せ続けた夫妻。

今も邸宅では毎週日曜に礼拝が開かれ、庭では園児らが野菜や果物を育てるなど、夫妻が残した愛の精神も引き継がれている。


 

ビンフォルド邸 - 地図

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