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茨城歴史散歩
[2007-08-17 up]

海禅寺の山門・楼門 - 河内町

戦争で梵鐘失うも 恩に報いる銘を彫る


極彩色の楼門と大道一雄住職。長い歴史を見つめてきた

しょうしゃな造りの山門も、元はかやぶき屋根だった

海禅寺(大道一雄住職)の入り口に建つ山門と楼門は入り口から一直線に配され、静と動のコントラストが美しい。どちらも河内町指定文化財。

しょうしゃな外観の山門は禅宗式四脚門。そのケヤキの柱は300年以上の歴史を支え、修理のため打ちつけたくぎを曲げてしまうほどの堅さ。梁(はり)には蟇股(かえるまた)、虹梁(こうりょう)、木鼻(きばな)など、享保期の特徴を示す彫刻が施されている。

山門をくぐると極彩色の楼門が見えてくる。屋根が四面の入母屋造(いりもやづくり)で、二階に梵鐘(ぼんしょう)がつってある鐘楼門形式。山門と似た彫刻が施されているが、専門家によると天明期の特徴が出ているという。1932年(昭和7)の暴風で倒壊し、それまでのかやぶき屋根から瓦になった。

梵鐘の銘には前半部分に寺の成り立ち、中ほどには「遂見供出 救国大命 不得拒否」とある。実はこの梵鐘は復元したもの。戦時中の鉄の供出で元々の梵鐘は戦争の道具になった。1973年 (昭和48)に旧真壁町の小田部鋳造所に復元を依頼した住職は、鋳型に鉄を流す際に念仏を唱え銘を彫った。最後の行に刻んだのは「以報四恩」。四恩とは自分が生かされていることへの感謝の気持ち。「いろいろな苦労があった。でも最後は四恩に報いるんです」と住職はにこやかに手を合わせた。

[TEL] 0297(84)2267/海禅寺


 

海禅寺の山門・楼門 - 地図

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